DVDですがなにか。

嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]
いやぁ... 映画と原作ともに凄く気になっていたので、
やっぱり映画から観た方がいいだろうということで。
好みでいったら、好みでない。
ミュージカルに免疫がないから、つらいのかな...。
全体的にとにかく凝ってるし豪華だった。
それでも意識的にケバくというか、いかにも装飾的なのが、
いずれ訪れる悲惨さを象徴しているようで重かったなぁ。
映像のメリハリが凄くて、逆に疲れるくらいだった...。
挿入曲もキャストも豪華でなぁ...。
松子の死に方は、原作でどういう書かれ方をしているのか気になるけど、
筋としては良い方へ期待を裏切ってくれと期待していたが、
ほぼ予想通りでがっかりした。
その後続くシーンも正直退屈で、
結局ラストシーンもあぁそうかってな程に落ち着いてしまう。
向いてないってことだろうな。
女優として中谷美紀が好きな人はどう想うんだろうか。
僕は特に興味があった訳でもないのだけれど、凄いと感じた。
この映画のためのエッセイも出てるくらいだから、
当人にとっても渾身の作品なんだろうけれど、グッと来たなぁ。
特に「なんで?」でのそれぞれの表情が、とてもせつなくきれいだった。
他では、『明日の記憶』でも泣かせてもらったけれど、
香川照之はやっぱりしっかり残る。
エピソードで印象に残ったのは、
荒川沿いでの瑛太伊勢谷友介のシーン、台詞ともにぞくっとしたし、
その後の光GENJI話では、なぜ内海?と爆笑してしまった。
そう、(おそらくは)重たい原作を踏まえた上で、
随所に笑えたってところは、よくよく顧みると凄いことなのかもしれない。
なぜか、何度も『ビッグフィッシュ』が浮かんできた。
散りばめられた花々のせいかもしれないなぁ。
絶命するシーンで咲いていた花が一番控えめだったけど、
逆に目立っていたように感じる。密かなメッセージかもな。
いいなぁ!なんて、楽観的になれないのは性格のせいだろうか。