フラガールスタンダード・エディション [DVD]
http://www.hula-girl.jp/index2.html
 
いやぁ... ついに観ましたよ。
我等が蒼井優を名実共に若手随一の映画女優へと昇り詰めさせた、
記念すべき作品を!
ばっちり涙ぼろぼろ落としましたよ。
しかも、まさか、しずちゃんで泣けるとは想わなかったな(笑)
 
李相日監督作品は『69 sixty nine*1スクラップ・ヘブン*2と、
ちょっと捻った青春映画の監督さんって印象が残ってて、けっこう好きでしたし、
それこそ今作は、昨年の映画賞ほぼ総なめにしてたので大きな期待を持って臨みました。
 
内容ひとつひとつ取り上げてくとキリがないので、大雑把な感想を。
松雪泰子!すごくよかった!
正直、先に松雪のタヒチアンダンスを観たので、
クライマックスの蒼井優のダンスソロにそれほどしびれなかった(笑)
それこそ人生変えられちゃう"ど素人の娘たち"同様に、衝撃的でした。
あのタヒチアン・ドラムビートはたまりませんね!
トランシーな響きが癖になってしまいます。サントラに入ってるのかな?
憶えば、過去にはちょっとだけごっつええ感じにも出てましたよね。
あの喧嘩っ早いところの演技もしっかり笑えて好かったなぁ。
 
あと、早苗との別れのシーン。泣けましたね。
徳永えりっていう女優さんらしいですが、好かったなぁ。
むしろ、蒼井優を喰ってたくらいに光ってましたよ。あれ?言い過ぎかな(笑)
しずちゃんは、しずちゃんなんだろうなぁと想いつつも、
クライマックスでの演技には、グッときました。しっかりと女優さんですね。
 
さて、肝心の蒼井優なんですが...、
たしかに、主演級の役割ではあるのだけれど、
どうもこちらの期待が大きすぎたせいか、物足りなさが残りました。
あの方言の言い回しや、タヒチアンダンスのソロにしても、
できて当たり前の目線で追いかけてしまったからなのかもしれませんし、
早苗とも別れのシーンでは、さてどう来る?って期待も、
ちょっと削がれた淡白なシーンだったように感じました。
理想高過ぎなんですかね。
でも、もっとさらに良い作品を届けてくれる女優さんであると、信じてます。
 
作品としては、ドキュメント性が背景にあることもあって、
過去の作品よりもかちっとした作りになっているのはしょうがないにしても、
全体の流れが、下世話な言い方をすると「シリアスな矢口史靖映画」的で、
なんというか... しっかり泣いておきながらも、それほど嫌じゃないにしても、
売れ線の臭いのような、商業映画的安直さが過ってしまいました。
これは、自分の性格なんで好きな方はどうか気を悪くしないでください。
ラストのダンスの狂躁もどこか予定調和ぐらいの感動にしか受けとめられなかったのは、
もしかしたら、松雪の美しいダンスシーンの衝撃のせいなのかもしれません...。
 
最後に、岸部一徳は今作でも濃密な演技を残してくれてました。(笑)