読了。

レキシントンの幽霊 (文春文庫)
いやぁ面白かったというより、凄かった。
読み応えがあるなぁと。それぞれの短篇がみな濃くて楽しめた。
長編の印象からすると、想像もできなかったような内容に驚かされたし、
独白で読ませる「沈黙」なんて特に印象に残ったように憶うけれど、
映画を先に観ていた「トニー滝谷」は映画以上に哀しさが増していて、
淡々としている文体が、変な圧力を持って迫ってきて胸苦しさがあふれてきた。
「めくらやなぎと、眠る女」は、自分の中にある"いかにも村上春樹らしい"文体で、
ちょっと苦手な感じだったし、いまいち感じ入ることができなかったけれど、
まるで己の過去の大切なひとときにどっぷり浸からされたような、
読後感の濃厚さはこの作家独特の印象なのかもしれない。
深い、濃い、唸らされる一冊だった。
もう1,2冊読めそうだな!
 

今年読んだ本!
印象深かったのを挙げておきます!
とりあえず、小説。
イン・ザ・プール (文春文庫) きよしこ (新潮文庫) ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) 陽気なギャングが地球を回す (ノン・ノベル) 邪魅の雫 (講談社ノベルス)
京極は感涙したにも関わらず、題名浮かんでこない始末だし...
いやぁ読んでないですね。でも、売れる本はやっぱり面白いんだと!
昨年のような濃密な読書体験はなかったような気もしますが、
ふりかえれば上半期はたくさん読んでたんだなぁ。
ブログ休んでしまった間もそれなりに読んでたんだけど、
記録してないと忘れてしまうもんですね。
トータルで顧みると、『めかくしプレイ』*1が一番大きかったかもしれない。
萎え気味だった聴きたい欲をものすごくかき立ててくれたんで。
それに『domingo―music for sunday lovers』のような本はやっぱり素敵だなぁと。
なんというか胸がキュンとするような本だし(笑)
来年はまず、群像の創刊六十周年記念号を読破するぞ!
 
群像 2006年 10月号 [雑誌]
 

あと、マンガをもっと読みたい!

すっかりマンガ離れ甚だしい自分ですが、ちょっとした光明も。
最近まで借りてたテレプシコーラ...読み始めはどうも入り込めなかったんだけれど、
3巻くらいから一気読みしてたらかなりはまって、涙してしまった場面もあった。
でもそれが、六花と坂口が仲直りするところってのは、
やっぱり少しずれてるのかな?(笑)
六花の自分で振付けして踊るシーンもかなりグッと来たなぁ。
そうだ、マンガ読もう。
う〜ん、キリないな...。