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帰りに門前仲町で途中下車して、
ぶらぶら散歩がてら終いには和菓子か煎餅でも買ってしまう...
そんな道筋を浮かべながらも、ちょっとだけBOに寄道...のつもりが、
結局は、そこで二時間余も潰してしまった。
まぁ楽しいのに変わりはないからいいんだけれど。
欲しい本にキリがないので、探していたものだけ購入。
しかも非情なまでに安価なものだけ...。
「Manzai」は先にノベルズで出ていたんだな。
こんな紹介の仕方も失礼かもしれないけれど、
素敵な写真集に遭遇したので、少しだけ。
- 作者: 内堀晶夫
- 出版社/メーカー: ワイズ出版
- 発売日: 2001/03
- メディア: 大型本
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これもまた雰囲気のあるモノクロの世界。
どこかの地方の街の、何十年か前の風景のような佇まい。
潮風が匂ってくるような街並が印象的だった。
なぜ風街という題名にしたのだろうか...
そんなコメントがあったかどうかまでは細かに目を通さなかった。
*1
こちらは、以前に朝日の書評で目にしたことがあって、気になっていた一冊。
植田正治に師事していた女性の写真集。もちろんモノクロ。
ただ、僕が目にしたのは、一般に流通されているものではなく、
発行記念に催された写真展の図録のような体裁になっていたが...どうなんだろうか。
この写真集自体があるテーマを持ったもののようで、
物語とまではいかないものの、その背景が色濃く浮かんでくるような、
導かれてゆくような雰囲気に溢れていた。
記憶にある植田正治の一枚一枚と比べてみると、
師同様に一枚で訴えかける強さみたいなものは感じられたし、
ドキュメントタッチな全体像のなかで、
一枚一枚は架空性を持った感傷や叙情を、あくまで個人的にはだけれども、
感じ取ることが出来た。
なぜその場で買うことを躊躇い、帰ってきてしまったのかは不思議でならないけれど、
ある種病的な...、変な背徳めたさに襲われて、
自分が買うのでは勿体ないといった言い訳がましい気分で、
その場を後にした。
帰宅後、晩飯がてらテレビを点けてみれば、
「美の巨人たち」での植田正治の特集...。
あまりに出来過ぎた話で、なんだかうすら恐くなった。
自分は、こういうことに敏感すぎるというか、弱いというのか、
なんだか呼ばれているような気がして、大きな後悔に捕まってしまった。
やはり買ってこようか。