三楽日記

残りのはずだったのが、他の社員の翌日の予定云々により、
結局早く上がれることができたので、病院へ向かった。
しかし...手術前の箇所をデジカメで撮らせるとは...
本当に好きだよなぁ(苦笑)
まぁそれくらいの余裕があるならと、こちらも力が抜けてよかった。
事細かに書かれた手術前後の日程表に目を通したり。
もう明日なんだと想うと、どうしても自分もそわそわしてしまう。
いやぁ...小心者にも程があるなぁ。
 
某番組*1で、イラストレーターであり、文筆家でもある男が、
飲屋で若い男性にサインと共に好きな言葉を求められて書いたのが、
「大丈夫」という漢字三文字だった。
それを目にして以来、自分の中でまた一つ、
唱え続ける呪文が増えた。短くてありきたりで好いな。
 
手術は明日一番ということで、八時には準備に入ることを聞かされ、
バタバタするだろうから手術が始まったら来ることを告げた。
およそ三時間はかかるだろうという手術を待つ身とは、
この時はなんだか想像もつかなかったし、どうでもよかった。
帰り際、カッコイイ言葉でもかけてやろうかと巡らせてみても、
つまらぬ自分が垣間見えるばかりで、
結局は大丈夫、大丈夫と内で唱えるばかりだった。
 
病院を出たのが、午後7時くらいだったろうか。
妹がちょうど帰宅したということで、
代々木上原まで一緒に晩飯を食べに行くことにした。
場所柄、なにか美味い店でも紹介してくれるかと期待しながらも、
千代田線の御茶ノ水駅のエスカレーターの急勾配!に、
体は固まり意識が飛びそうになった...ありゃあまずいでしょ...(汗)
電車内では溜息が多かったような気がする...。
何度か繰り返したような会話をまた繰り返して...でも、大丈夫。
 
駅で待ち合わせて、母はとんかつが食べたいと呟いていた。
僕は腹がとても空いていたので美味いものならなんでもよかった!
妹が連れていった店は、いかにも老舗で職人気質な雰囲気あるとんかつ屋
店内も十数人でいっぱいになりそうな木造家屋。
ところどころ"味"となった草臥れ具合が心地好い。
店を切盛りする老夫婦のその静かな佇まいからは、
おそらく常連でも一見でも同じように接するんだろうなぁと、
風格すら感じてしまった。
僕はおろしかつ定食を頼んだのだけれど、後々少しばかり後悔した。
この店の自家製?ごまソースがとても美味い!
千切りキャベツもめちゃくちゃ美味い!
普通の千切りと明らかに違うのだけれど、なにが違うのかわからない...(泣)
キャベツにソースをかけて食べるだけでごはんが進む君!
味噌汁も美味いしなぁ〜しきりに感動しまくっていました。
本当に、声に出して美味しい!と言わないと申し訳ないくらい。
カツはもちろんのこと、妹が頼んだコロッケもとても美味しかった。
ビールもほどほどでしたけど、充分胸いっぱいになりました。
なんだかんだおろしダレも持って帰りたいくらいに美味かったしなぁ。
必ずまた行く!
僕等の入ったときは、誰もいなかったのに、
時が経つにつれて、慣れたような客が次々引戸を開けてきた。
連れていった妹が、あの店美味しいねぇ〜ととぼけたことを抜かすので、
問うてみたら、なんと初めて入ったのだそうだ。う〜んナイスセンス!
代々木上原にはこのような素朴だけれど中身の濃い素晴らしい店が
たくさんありそうで、とてもうらやましくなりました。
極度の緊張状態にいるかもしれない父の心情をしばし忘れてしまうくらい(笑)、
素晴らしいとんかつメモリーとなりました。
 

件の店は「とんかつ常磐」さんです!ごちそうさま!
うえぎんドットコム : http://uegin.com/i/introduction/shop/jfood/tokiwa.html
 
帰りの電車でも...大丈夫、
眠る前にも...大丈夫。
びびってるのは、自分だけだったのかもしれない...。
皆の分まで自分がびびってやったのさ(笑)