しがない書店員が手に取った気になる本たち。

 
自転車関連のムックが、多数出ているこの頃。
サイクリング!さあいくりんぐ!ヤッフォー!ヤッフォー!
だんだん気になる!自転車も数を絞ったので、
後は...貯金かぁ...。
 

夢の空地

夢の空地

珍しくコミックの紹介など。
昨年、たまたま古書店で見かけた『ミヨリの森』は、
自分には珍しく立ち読みだけで読破してしまい、
その後、やはりもう一度読みたくなって買い求めたほどで。
この本は、『クーの世界 1 (アフタヌーンKC)』の続編とか...まだ読んでないや。
しかも、"世界同時出版マンガシリーズ"の一冊!? って、
よくわからないけれど、そんな凄い作家だったのか...。

飛鳥新社:書籍紹介

 

 「岡本帰一、武井武雄竹久夢二初山滋、深沢省三、村山知義らの描く
  斬新でモダンな〈童画〉の世界!! 
  大正ロマンと昭和モダンの香り漂う時代の、
  こどものおもちゃ、遊び、くらし、お菓子、絵本、ファッション満載!! 」
各作家については、名前、作品をそれなりに知ってはいましたが、
これらの作品の生まれた背景に、
今見ることの出来る一般的な"子ども向け雑誌"とは違った、
一種の美術運動のような流れがあることを知って、静かな衝撃を受けました。
ダダイストとしても知られるマヴォ村山知義など、
名前だけだと浮いてるなぁ...と感じますが、
この時代の"童画"とはいずれの作家もどこか、
アヴァンギャルドさ、シュールさの残り香を感じさせます。
初山滋、とても好きです...。

artscape:Art Words「Mavo」

 

選ぶ・使う・極める!みんなの手帳

選ぶ・使う・極める!みんなの手帳

手帳、あるいは手帳ガイドと言うと、
だいたいにおいてビジネスライクな本しか見てこなかったけど、
これはちょっと画期的です。
"あなたにぴったりの手帳に出会えるお店、10選"や、
阿川佐和子江國香織などの著名な女性を中心に、
当人の手帳公開やインタビューなどでまとめられていて、
"手帳が好き"といった方から、仕事で手帳を手放せない人まで、
しっかり対応しています。
実は、これも高校の同級生で、Pookaなどでも活躍している
上條さんという方*1が中心で編集に携わっていて、
この本、持ち込みの企画のような雰囲気も感じられるので、
すごいなぁと。
 
manufactures

manufactures

Room talk』の続編が出てるらしいんですけど...?という
問い合わせを、先日受けたのだが、この本のことだったのか。
 「うちのもの、集めてみました」。
なかでも、外国のユニセフのショップで販売されていたという、
世界の恵まれない子どもが作った一点ものの人形の話。*2
その売上金は、その子宛に予防接種代として送られるそうで、
そういうチャリティーもあるんだなぁと目からウロコでした。
開いてすぐ目に飛び込んでくる焼き林檎も美味しそうで...
そんな季節なんですよねぇ。

アスペクト:ASPECT ONLINE

 

簡素なくらし─つつましやかに、美しく

簡素なくらし─つつましやかに、美しく

 「少女時代の憧れをかたちにしたら、たぶん、こんな生活。」
素敵なホームページを創っている方の素敵な本。
簡素とは書かれていますが、ひとつひとつに想い入れがあり、
ほんとうに好きなものが周りにあれば、心がいかに豊かであるか。
先の岡尾美代子さんの本も同様ですが、
物が溢れ、物をぞんざいに扱うのが常なるような
現在の生活の流れを改めて考えさせられる、
穏やかだけれど、刺激的な本。
装幀も想わず手に取りたくなるような、
好きな人にはたまらない本ですね。

みつのあはれ

 

シンプルで贅沢が心地いい。

シンプルで贅沢が心地いい。

ロッコ暮らしスタイル!
最近、激安DVDのモロッコガイドを買おうかどうか迷ったくらい、
惹かれる国、モロッコ。写真を眺めては溜息ばかり...。
どこかパラジャーノフざくろの色 [DVD]』を憶い出させるような、建物、街並。
パティオっていうホテルのような建物の佇まいも好いし、
ブーシェとかマリシュバッグとか、どこかで目耳にした単語は、
ここから来ていたのですね。

morocco情報・モロッコ旅のまよいかた

  

家の近所も載っていないし、
きなこあんドーナツどころか、あんドーナツすら載っていない!
でも、美味しそうなパンがたああああっくさん載ってます!
素敵なお店もたくさん。やはり近所にパン屋が無い地には住みたくない...。
気になったのは、パン焼き小屋ツォップのあんこ食パン!
隔週であんの味が変わるらしい!
あと、ゼルコバのココアとくるみパン!濱田家って店!
こちら↓の管理人の方が編著者です。このサイト知らなかった...。

MARBLE BOOKS

 

パリの小さな店案内

パリの小さな店案内

フランス、パリといえば、
そう遠くない過去、バイトにいた「姫」というあだ名の女性を憶い出す。
彼女は暇を見つけては、"自分の新聞"を作るという奇特な女でもあったけど、
フランス留学するために色々と計画中だったようで、
フランス云々という本があるというと、目を輝かせて魅入るところなどが、
可愛らしく微笑ましい娘でした。
この本は、店案内だけでなく、「買物の仕方と会話」といった頁や、
パン、菓子、チーズから書店までの、定番やオススメが、
細かく、わかりやすく書かれています。本の質感も好いです。
「姫」はこの本を買うだろうか... それとも今頃、フランスかなぁ。

六耀社:work

 

スクラップ帖のつくりかた

スクラップ帖のつくりかた

最近、密かなブームの兆しを感じさせる「スクラップブック」ですが、
あたたかいイラストで人気の、"散歩とビールをこよなく愛す"著者による一冊。
ペーパーレスに向かう世の中ですが、
そこから逆行した個人の趣味的な一現象が実は、
マーケティングとして捉えても、重要であったり、
現代美術/アートの世界へ一石を投じたりするんですよね。
 
最後の注文 (新潮クレスト・ブックス)

最後の注文 (新潮クレスト・ブックス)

イギリス最大の文学賞であるブッカー賞受賞作。
いつもながら想わず手に取りたくなる装幀です。
イッセー尾形さんが推薦文を寄せています。
他に、こんな推薦文も...
 「もはや小説は昔のように深い感動を与えないと言う人には、
  スウィフトの『最後の注文』を差し出したい」

新潮クレストブックス

 

さよなら、コンスタンス

さよなら、コンスタンス

なんとも"ノワール"な表紙ですけど。
"幻想探偵小説"、"探偵小説的なファンタジー"とは惹かれますね!
ブラッドベリの最新長篇。探偵小説3部作の完結篇。
死ぬときはひとりぼっち』に続いて、二作目も来月復刊。

文藝春秋:書誌ファイル

 

外文で"どんがらがん"って、原題は?と気になってみてみれば、
読んでのお楽しみってことで。
でっかく"異色作家"と書かれていますが、
そう書かれる著者の気持ちってどうなんだろう(笑)
短篇の名手?のようでもあり、世界幻想文学大賞受賞者でもあり、
気になってます。

河出書房新社:奇想コレクション

 

ナルニア国の創り手 C.S.ルイス物語

ナルニア国の創り手 C.S.ルイス物語

 「ナルニア国ものがたり」の作者、C.S.ルイス。
 敬愛に満ちた眼差しで、綿密な調査、研究を行い、
 事実に裏づけされたルイスの人生を綴る。」
表紙はミステリアスですね。トールキンとも親交が深かったとか。
 
電気女

電気女

 「日常の地平にぽっかり口を開ける迷界への這入り口 いざ迷路へ。」
"這入り口"って綴りも凄いですが、
装幀も怪しいし、帯に並んだ関係不明な単語も怪しいし、
しかもパロル舎だし...。
かなり厚い本ですが、連作短篇集のようなので、
気が向いたら読んでみたいのです。

パロル舎

 

夜市

夜市

第12回日本ホラー小説大賞受賞作。
 「幻想的かつ端正な文体、そして読む者の魂を揺さぶる奇跡のエンディング!」
普段、ホラーとは縁のない読者人生を送っておりますが、
これは題名といい、売り文句といいなんだか惹かれてます。

web KADOKAWA:夜市

 

黄色い目の魚 (新潮文庫)

黄色い目の魚 (新潮文庫)

 「叶えられないのを承知の願いだけれど、
  もしできるのならば、私はこの本を、
  高校生の私に手渡してあげたい。」
とは、角田光代の解説から。
古書店で『サマータイム (偕成社コレクション―四季のピアニストたち)』を探した日々からもう幾年...。
無事に文庫化もされて、たくさんの人に届きました。
新刊が出ると、必ず目を通す数少ない作家のひとり。
 
にぎやかな湾に背負われた船 (朝日文庫)

にぎやかな湾に背負われた船 (朝日文庫)

 「こんな凄い新人がいた!
  この小説を読み切る力が、あなたにはありますか?」
と(苦笑)、帯にあるので目立っていました。
その装幀と題名が醸し出す雰囲気とは、ずれた売り文句の気もするけど、
それだけの熱意を傾けるほど版元が読んでもらいたい作家なのかもしれません。
 「五感すべてを動員したかのように骨太な、 (中略)
  しかし確かな知に裏打ちされた、
  最終的にはつねに優しい想像力を備えたこの作家」
とは、柴田元幸の解説より。

朝日新聞社:OPENDOORS

 

随筆 本が崩れる (文春新書)

随筆 本が崩れる (文春新書)

en-taXi第9号で目にしてから、気になっていた
"雑文家"の新刊は、なんと文春新書(若干リニューアル!?)の中の一冊から。
今時、タイトルに"随筆"って入れるところからして、なにやら違う雰囲気がある...。
坪内祐三曰く、「まるで21世紀の植草甚一だ。」

文藝春秋:書誌ファイル

 

一億人の俳句入門

一億人の俳句入門

俳句的生活 (中公新書)』が驚くほどに売れた、
"俳句界のプリンス"による「従来の俳句入門書とはまったく異なる入門書」
自分も先の中公新書は読んでみたのですが、まだ早過ぎた...。

俳句雑誌古志:主宰のプロフィールと本

 

ホームワーク ワールドムック 568 (ワールド・ムック (568))

ホームワーク ワールドムック 568 (ワールド・ムック (568))

 「『ホームワーク』は建物の本であると同時に、
  ヘンリー・ソローから始まるアメリカの精神を伝えてくる本だ。」
過去に紹介した「ツリーハウス」も素晴らしかったのですが、
さらに究極の本がここに!
 「気もちにぴたりとくる家に住みたければ、自分でつくるほかない!」
そうはいっても、結局は傍観者で終りそうな自分ですが...。
世界にはこんなにも、自分で家を建てて暮らしている人たちがいて、
そしてとても美しく実用的な家々があるのだなぁと感動再び。

モノ・マガジン オンラインショップ WPP books

 

北欧スタイル (No.1(2002summer)) (エイムック (563))』からもう8号目。はやいなぁ。
それだけエイムックのなかでも人気シリーズですが、
今号の特集は、「デンマークのあかり」。
"あかりの国に学ぶ、美しい証明の手法"。
マリメッコの一番有名な花柄のテーブルクロスやカーテンが、
日常に自然と溶け込んでいる北欧の家はやはり素敵だなぁ。
欲しい"あかり"がたくさんあって、ある意味目に毒かもしれません(笑)
ペンダントライトって、素敵だ...。

Ei SHOP Online

 

初速も好調な、オレペムック。表紙が好いですもんね!
毎日一品、こんな煮物が食卓に並ぶ家庭を夢想します。
ひさびさに母親のつくった煮物が食べられて、ほくほく。
高級料理の味を美味しいと想えなくても、
母親の味だけは忘れたくないし、
美味しいと想える自分でありたいですね。
まぁ限度もあるでしょうけど(笑)

オレンジページ:オレンジ書店

 

 "「身体」と「心」の言うとおりにする。"
創刊号。特集は「朝を楽しく」。
めっきり冷え込むようになった朝方...。
朝起きることが、まず一日の大仕事の自分にとっては、
想わず手に取りたくなる見出しでありまして、
朝陽の中の穏やかな写真から始まり、
ちょっと難しそうなコラムをはさんだりしながら、通販ページもあり。
"ヨガは朝がいい"そうで、森ヨガ、街ヨガ、海ヨガなど...。
それとは別に載っていた、顔ヨガなら自分にもできそうでした。
朝陽を浴びると、不思議なくらい、目も頭も心も身体も覚めます。
もう自分のぜんぶが心地好いんですよね。

CONSCIOUS 2005年10月26日創刊!

 

 「一日一言、ネイティブ・アメリカンの知恵のことわざが、
  今日からのあなたの生き方を変える。」
"地球に生きる決意をかためている人に捧げる本"。
これは訳書なんですけれど、特に"ことわざ"なんて、
ちょっとのニュアンスで違う意味に捉えられるかもしれないですから、
さぞかし大変で慎重に言葉を選んでいるのだろうなぁ。
自分などは、一日一言では物足りなくせっせと読み漁ってしまいそうですが、
ひとつひとつが「教え」であるから、
一日一日じっくりと、"熟想の道具"とするべく、日めくりにしたそうです。
 
ナショナル ジオグラフィック キューブブック ネコの本

ナショナル ジオグラフィック キューブブック ネコの本

ナショナル ジオグラフィック キューブブック 動物の親子

ナショナル ジオグラフィック キューブブック 動物の親子

 「ナショナル ジオグラフィックから
  新しくキューブブック・シリーズを発行します。
  2冊並べるとサイコロのようになる可愛い判型、
  美しく、ユーモアあふれる写真、お子様にもぴったりです。
  またおしゃれなギフトとしても使える写真集です。
  ぜひ、2冊まとめてお買い求めください。」
さっそくプレゼントにと、買っていかれるお客さんがいるのですから!
"販売戦略"って言葉が似合わない本ですが、凄いですよね(笑)
たしかに存在感あるんだよなぁ。写真はもちろん好いですし。

ナショナルジオグラフィック日本版

 

ペンギン☆ハッピー―お気楽でいこう!

ペンギン☆ハッピー―お気楽でいこう!

ペンギン写真家の第一人者。
今回はポップな体裁で、可愛らしい(のはいつもか...)、
やっぱり元気がもらえる本。

鎌倉文也 I Love penguins

 

萌え経済学

萌え経済学

ビジネス書のなかで、異彩を放つ一冊。
まさにうってつけの著者でしょうか(笑)
裏表紙には、"両手にメイド"の著者近影...。
今朝もがっちりマンデーに、某星からやって来たアイドルと
嬉しそうに並んではりきって出演していました。
"萌えという名の美学"かぁ...メディアは違えど、自分もそう遠くないかな(笑)
 
 
(略式)  
最新花屋さんの花図鑑―買いたい花の名前がわかる! (主婦の友ベストBOOKS) 普段の器 CHECK&STRIPE SEWING(ソーイング) 子どもを狙え! キッズ・マーケットの危険な罠
  

しがない書店員が手に取れなかったけど気になる本。

まぁ...入ってこなかったり、返品されてたり...。

村八分

村八分

神保町ユニオンでは、売り切れてました...!

Good Lovin' Production

 

フルクサスとは何か?―日常とアートを結びつけた人々 (Art edge)

フルクサスとは何か?―日常とアートを結びつけた人々 (Art edge)

  
 

*1:友達の友達で面識はありません...残念!

*2:曖昧なので誤りがあるかもしれません。