disc of the month

Shadrack Chameleon
 

Shadrack Chameleon

1998 CD Release of 1973 Album...
 
アメリカはアイオワ州の田舎町、十代の学生バンドによる、
1973年に*1300枚だか500枚限定で出された唯一のアルバム。
その筋では、サイケクラシックとして有名な一枚だそうです。
 
中古で見つけたのは確かだけれど、もういつどこで買ったのかも忘れてしまっていて...
G-Modernで石原洋さんが紹介していたのを頼りに買ったことも憶えていたのだけれど、
改めて読み直してみたら、載っていなかった... ?
レコード・コレクターズ2002年7月号のサイケ特集にはひっそり掲載されてました。
 
キーボードがリードする、"プログレっぽい"と書かれもする曲か、
アコギの弾き語りを中心に簡素なバッキングがある曲に分れます。
Neil Youngの影響が大きいのは明らかで、
3曲目ではどう聴いても、ニィイルヤァアン〜なんて繰り返すほど... (笑)
Forced Exposure*2では、
"This music is a cross between Traffic and Donovan."なんて書かれていて、
Donovanはわかる気がするけれど、Trafficは聴いたことがないからわからずじまい...。
 
なんとなく聴いてみたら、はまってしまいました。
サイケ云々はとりあえず置いといて、
全篇通して醸し出される、稚拙さゆえの美しさ、
粗末な録音だからこそ生まれるプリミティヴさ、
Rising StormやIndexを想起させる蒼い煌めき、
ラストの曲のヴォーカルなんて、二度と同じようには歌えないでしょう。
 
情報過多の大日本ながら、このアルバムを聴いているのは、
自分だけなのかもしれないなぁと、
甘酸っぱい感傷に浸りながら、何度も聴いていました。
30年以上も前の、名も知れない学生バンドが作った音楽が、
こんなに響いてしまうんだから...、
音楽ってほんとうに厄介で素晴らしい。
このテの音楽は追いかけるのやめようとしてたのに...
やっぱり見過ごせない。
 
参照 : The Lama Workshop - Shadrack Chameleon
試聴 : http://www.amazon.com/Shadrack-Chameleon/dp/B000006CFJ
 
 

*1:70年や72年だったりと、ここらへんははっきりしてませんが... かまわんでしょ。

*2:https://www.forcedexposure.com/artists/shadrack.chameleon.html