妹から招待券をもらったこともあり、
埼玉県立近代美術館で催された「澁澤龍彦 幻想美術館」展*1を観てきました。
はるばる北浦和まで... というほど遠くもなく、
一時間ほどで目的地の北浦和公園に辿り着きました。
 

閑静な入口の奥に覗けた売店に、人がたくさんいたので、
それなりに混んでいるのかもしれないなぁという予想通り、
二階の展示室ではたくさんの人が観覧していました。
溜息が出るようなセレブ美女から、
八百屋仕事を抜け出してきたかのようなおやっさんまで...
八割がたは女性でしたが、見た目には様々な客層でありました。
 
総展示数が三百点にも及ぶということもあり、
午後二時に入ってから一作一作じっくりと観終えてみれば、
閉館間近の五時をすっかり過ぎていました。
 
念願であったルドンやゾンネンシュターンの作品を、
眼前で観ることが叶ったのも感慨深いことでしたが、
未知であった作家との遭遇の幾つにも大きな喜びがありました。
澁澤が特にお気に入りだったというスワーンベリ*2や、
川田喜久治の「雪のノイシュヴァンシュタイン城」という写真、
青木画廊*3に関わる作家たちなど...。
やはり、当たり前のことではあるのでしょうが、
webの画面よりも図録、図録よりも実物に接することこそが、
受けとめる側としても得るものが大きいことを実感しました。
 
さすがに家に帰ってからは疲れが出たのか、
すっかり眠気に引きずりこまれてしまって、
感想を書くのもずいぶん遅くなってしまいましたが、*4
いちいち他人に伝えることでもないような気がしてきたこの頃。
いけないいけない。
 
澁澤龍彦にも"我が道を行く"ことを貫き通し、
水木しげる先生同様の"好きこそ物の上手なれ"という精神が感じられました。
あの好いものは好いってスタンスがかっこいいんだよなぁ。