失われた菓子を求めて...

よほどの人気商品にならないかぎりは、
いずれ消えゆく宿命を持って生まれた通称コンビニ菓子。
今年もまた、熱い想いを寄せてみても、
ふと気がつけば店頭から姿を消している... そんな面々を偲んで。
 

夏頃は、週に二三度食べていたように憶う。
普段は、それほどコンビニ菓子を熱心に買う自分ではないのだけれど、
これは買い貯めなどをしたくらい好きだった。
マンゴーとレアチーズの抜群の相性に気づかされただけでも、
よかったのかもしれない...。
 

これもスーパーの店頭で何気なく買ってはまった。
甘過ぎないのと軽い食感が後を引いた。
最初の出逢いから、既に別れの気配は漂っていた。
自分は欲に駆られて二箱三箱と買い求め、
気づいたのは失ってからだったのだが、
秋の新作に紛れて、この菓子だけが叩き売り状態で並んでいたのだ。
本来ならば、まだ並んでいてもおかしくはないのだけれど、
僕が、棚にあった最後の一箱を買い求めた後、
その姿を再び目にすることは未だにない。
 

こちらは、近場でなかなか見つけられずやきもきさせているけれど、
失われたわけではない。
パインもあったけれど、こちらは100円ショップにこっそり並んでいて、
想わず見ていない振りをしてしまった。
なんでレーズンなんだよ?という疑問は、
小学校の給食で干しぶどうパンに出逢ってから今の今まで、
長らく自分を悩ませ続けている。
アップル登場によって、革命的にその地位がひっくりかえるものだと信じていたけれど、
市場は、未だにレーズンの独壇場であるようだ。
株式会社 東ハト : http://tohato.jp/products/allraisin/
 

こちらは想いがけず歓喜の再会。
たまたま入ったホームセンターの食品売場に並んでいた。
そうか...まだ頑張っているんだ。
B級菓子(失礼...)のなかでも、私的王座は揺るがない存在。
このあんを"挟む"というアイデアだけでも特許ものだ。
木村屋さん!
お願いだから、あの人気商品黒糖蒸しパンであんを挟んでください!
 

ただいま好んで食している、無添加チーズプリン。
カスタードプリンも併売されていたけれど、こちらの方が断然美味しく、
予想通りカスタードは店頭からあっさり姿を消してしまった。
この商品もそのうち消え去ってしまうのだろう。
そう考えると、あのひとくちひとくちがとても愛おしく憶える。
 
最近、上京してきた母に、電話越しの叔母に、
嗜好品をやめなさい!と口うるさく言われたけれど、
僕から嗜好品を奪ったら、廃人になってしまうような気がする。
禁断症状なんて出たらどうすりゃいいのさ。
ただ、慎ましく食べ過ごすことは必要だな...。