昨夜もいつのまにか眠ってしまった。
いや、なんとなく、
また今夜も睡魔に敗れ去るのかと、
なしくずしに布団を被ってゆく記憶はあるけれど、
これが果たして、昨夜のものだかは怪しい。
 
昼すぎに目覚めてしまった休日は、なんだか憂鬱だ。
特にすることもないというのに、
午前を無駄に過ごしたようで、損をした気分に襲われるからだ。
ほんとうに、余裕のない人間だなぁ。
 
眠気が抜けないままぼんやりPCに向かっていると、電話が鳴った。
聞き覚えのない声は、
自分がレンタルしたDVDがすでに四日間も延滞していることを報せて、
淡々と返却を促して、すぐに切れた。
 
え?
おかげで目が覚めましたよ。
 
要は、
先週火曜に借りた四枚のDVDのうち、
二枚は二泊三日で、もう二枚は一週間で借りたのだけれど、
救いようもないおっちょこちょいな自分は、
なぜに勘違いしたのか、二泊三日で返却するはずの
出来心で選んだ「パイレーツ・オブ・カリビアン」を、
一週間だと想い込んで今日まで借りっ放しにしていたのである。
わずかでも安く借りようとしたというのに、
余計な代償を作ってしまった自分に呆れた午後...。
最悪な休日の始まり。
しかし、あやふやな記憶なので、
向こうが間違えたのでは?とも想い立ったが、
なんだかもう...虚しくて、そんな気にもなれない。
 
追い打ちをかけるように、
夜も遅くから観始めたそのDVDは、
二度にわたって、盤質不良のため停止しやがった。
おかげで、二度目はクライマックスのチャプターまるごとひとつ分飛ばして、
ラストを迎えざるをえなかった。
溜息...。
明日の朝の返却時に、なにか言ってやりたいけれども、
結局は自業自得の域の話だろうし、
怒るのがなによりも嫌な自分は、
たぶんなにもなかったかのように延滞料金を払うことでしょう。
 
おまけにもひとつ、
この休日、まともに会話したのは、先の電話だけでした。
溜息...。
こんな日もありますわな。