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『すいしゃごやの こなひき』
作・絵 : フルビオ・テスタ Fulvio Testa / 文 : 保富康午
発行 : 学研 1993年初版
久しぶりに絵本を購入しました。
学研からフローラル<いちご版>全20巻として発売されたうちの一冊のようです。
まだ詳しくは知らないのですが、この学研フローラルという企画は、
国内外問わず編集者が作家に直接依頼して創られた本を集めたシリーズだそうで、
要は、海外で出版された本の翻訳版ではなくすべてオリジナルなのだそうです。
他にも発行年違いで違うシリーズが出てたり、
この作品も含めて、違う作家同志を2in1にしてまとめたものもあったりして、
中には、ヤン・クドラーチェクとヨゼフ・パレチェックのカップリング!もあったりして、
他にも幾つか目にした作品は好さそうなものがあったので、
最近はフローラルという文字を追いかけてばかりです(笑)
この作品ですが...、
お決まりのネットオークションにて、映された画像に一目惚れして入手しました。
建築家から絵本作家となったというフルビオ・テスタの情報はとても少なく、
創られてからそれほど経っていないことも含めて興味深くありました。
実物を手にして観てみると、色使いや線の印象がかなり異なって、
すこし期待外れではありましたが、そのどこか中東あたりを想起させる色使いと、
元建築家という"しるし"がそうさせるのか...
独特のこだわりを持った建物のフォルムが印象的です。
表紙は、セットの統一感を出す為でしょうが、
取って付けたようになんとも味気ないのが残念で...(涙)
やはり実際手にして読むなり観るなりすることの大切さを教えられました。
それでも、良いものはやはり良いので、やめられませんが(笑)
こういう経験を繰り返すことによって、
ほんとうに自分が好きなもの求めるものがわかっていくのでしょうね。
紹介した本はもう絶版になっていますが、フルビオ・テスタの作品では、
学研のISBN:405810743X:titleのうちの一冊として、
『さようならぼくのこりす (World Picture Book)』が今でも購入可能です。
そして、『時計じかけのオレンジ (ハヤカワ文庫 NV 142)』で有名な
アントニー・バージェス*1の本の挿絵を手掛けてています。
う〜ん、愚痴を書きつつも、やはりどちらも見てみたいなぁ。
「フローラル」の企画を受け継いでいるのが、
この「ワールドえほん」のようです。
学研 : ワールドピクチャーブック他の9冊です。
表紙だけ見てもなかなか好印象な本ばかり。
チェコのイワン・ガンチェフも名を連ねています。