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HOUSE OF SHISEIDO 『Passion & Action-生の芸術 アール・ブリュット』展

日程:2005年9月27日(火)〜11月27日(日)
観に行ってきました。
やはり、然るべき大きさで観ると、
紙面からでは得られない大きな感動がありました。
創作における過程について、よく語られる、
"悩み苦しんでいる時ほど、素晴らしい作品ができる"という話。
この展覧会で観ることの出来る作品の殆どは、
言ってみれば、その"素晴らしい作品"の極北のようなものです。
神経質さを赤裸々に写す、書き込み埋め尽くされた
作者独自の文字、記号、絵に、顔を近づけて詳細まで観ること、
病んでいるという情報抜きにしても異形な印象が強く、
鉛筆で数秒で書けそうな空虚な絵、そこに描かれた目を注視すること、
それらは、さらなる異界へ誘われるような期待と不安、
そこに自分のすべてを変えてしまう、壊してしまうようななにかが、
描かれているのかもしれないという危うい妄想...、
当初落ち着かなかった展示場の豪華さを忘れて、
途中、なぜか資生堂の歴史の紹介を受けたりしながら... (笑)
一枚一作ずつ嘗めるように観てきました。
人間という存在の痛み、深遠さ、想像力、渦巻く痛み...
作品を観て、痛いと感じることが多い展覧会でした。
でも結局は、この痛みを自分は求めていたんだろう...。
 
約十年ぶりに芸術新潮でも大々的な特集が組まれると知り、
明日を待てない我が煩悩が、あればいいなぁと探していたら、
やはり置いてあった!当然か... 即購入。
今回は目録のようなものがないのだろうと想っていたら、
ちょっとしたカタログがあり、それも合わせて購入。
所謂、"Outsider Art"になぜこんなにも惹かれるのか?
これらの作品を観ていると、自分の中の奥深くにある
黒く暗く汚い...そういったイメエジのなにかを照らされるようで、
痛くもあり心地よくもあるから...ふふふ。
芸術作品は、「テクよりハート」受け手の自分はそれがモットー。
"Don't Think... Feel!" 今日の日を忘れない。
そしてもっともっと...。

芸術新潮 11月号

特集「われら孤独な幻視者なり! アール・ブリュットの驚くべき世界」
ちなみに来月の特集は、
パウル・クレー・センター現地特別取材!

abcd (art brut connaissance & diffusion)

今回のコレクションはこちらから。画像も多数。