しがない書店員が手に取った気になる本たち。

やっぱり本も好き...。
 

フラジャイル 弱さからの出発 (ちくま学芸文庫)

フラジャイル 弱さからの出発 (ちくま学芸文庫)

 「薄弱・断片・あやうさ・曖昧・境界・異端、
  弱さは常に過激である。」
 「なぜ、われわれは脆くはかないものにこそ惹かれるのか?」
どうですか?僕は嬉しさのあまり、しばし立ち尽くしました。
読了してもいないのに、猛烈に感動しています(笑)
これがまた、個人の興味から始まっているところが素晴らしい。
あとがきにも触れられていましたが、確かに画期的な本だと想うし、
その筋の人々(漠然と...)にとっても、眼から鱗どころか大漁な一冊でしょう。
もう言及している範囲が恐ろしく広いです。さすが千夜千冊...。
学も知もない自分ですが、欲や血が揺さぶられ騒ぎ出します。
読めば読むだけ、新たな世界を提示してくれるでしょう。
できることなら、ナイーヴ、ニートアウトサイダーアートなども、
言及してもらいたい。*1
泉谷しげるが告白した過去に対人恐怖症であった話なども、溜息。
あるひとつの孤高に近づくためのテキスト。

松岡正剛 ISIS立紙篇

 

クウネルがゆく (クウネルの本)

クウネルがゆく (クウネルの本)

クウネル読者にはお馴染みの"クウネルくん"が本になりました。
"昔、マリカおばさんに言われたこと"が、じんわり沁みる...。
微妙な愛らしさのステッカー付き!

クウネル ku:nel

  

ふりむく

ふりむく

タイル貼りの装幀が面白いです。
パンプルムース!』もそうだったけど、
江國香織の文章はこういう作品によく似合う。
誰にでも書けそうで、きっと誰にも拾われない美しいイメエジ。
本人も"楽しい"と書いてるので、なおさら。
松尾たいこが江國の作品を"透明感がある"と語っていたことに、
ちょっと違和感を憶えていたのだけれど、
こういう作品を目にすると、納得できる。
逆に、江國が松尾の絵の印象で"不安定"と添えていたことが、
自分がこの絵から受ける、なにか言葉にならず落ち着かない心地を、
しっかりと表していた。

taikographic(松尾たいこHP)

 

愛でもない青春でもない旅立たない

愛でもない青春でもない旅立たない

自ら、そう書き散らすことは棚上げして、
他人に、しかも同世代の人間に書かれると、
なぜだか違和感を持ち、反発したくなるのはなぜだろう?
帯に綴られた自薦?文を読んで受ける、このすっきりしない印象、
幾つもの昔なじみの呪詛によって促される、
盲目への一体感、或はその予感。
高校野球高校サッカーを観ていて、
ふと、あぁ自分よりももう十歳も年下なんだ...と、
気づいた時の穏やかな焦燥感に似ている。
青春小説ってなんだろう?でも、そんな匂いが好きなんだ。
 
ダンボールハウス

ダンボールハウス

 「あなたの知らない、ブルーシートの向こう側。」
ホームレス=路上生活者のお住まいを、
建築物としての視線で捉えた研究成果。
眼から何年も前の缶詰の汁が滴りそうな衝撃。
こういう現代の民俗学を見逃してはいけない。
笑いそうで、笑えない。
純粋さは時に奇妙に奇特に映るけど、
やがては認められることが多いと、歴史が物語っている。
 
巨大バッタの奇蹟

巨大バッタの奇蹟

 「世界は昆虫のもの」?
本当に、「どうしてバッタなんですか?」だけども、
こんなことがあったなんて、知らなかったよぉ〜(寂)
こんなに色々費やしといて、"アート"でいいのか?
いいんです!!!!!
「子供の心を持った大人たち」による、
2001年横浜トリエンナーレにおける、伝説のドキュメント。

Yokohama Triennale 2001

今年も開催されます!絶対行くぞ〜ハマトリ!

YOKOHAMA2005 横浜トリエンナーレ2005

 

細野晴臣インタビューTHE ENDLESS TALKING (平凡社ライブラリー)

細野晴臣インタビューTHE ENDLESS TALKING (平凡社ライブラリー)

 「ポップでアヴァンギャルド
まさに、細野晴臣という事象を言い得ていると想います。
偉そうに語れるほど、すべて聴いてきた訳ではないのですけどね(笑)
どうにも惹かれるんですよね。細野派ですから。
メゾン・ド・ヒミコ The Original Soundtrack of “La Maison de Himiko”メゾン・ド・ヒミコ The Original Soundtrack of “La Maison de Himiko”』も早く聴かなくちゃ!
このお二方のラジオにはとてもお世話になりました。
細野さんのラジオは、終ってしまって残念だったなぁ。
北中さんのラジオは、仕事で帰宅した頃には、
終わりそうなとこだし...よくお休みするし(苦笑)
いつのまにか、ラジオから遠ざかってしまった...。
あの、素晴らしい出逢いの煌めきを求めて、
また久々に色々チェックしてみようかな。
本の話がおざなりですが...平凡社ライブラリーから。

WABISABILAND (北中正和)

 

人はなぜ恋に落ちるのか?―恋と愛情と性欲の脳科学

人はなぜ恋に落ちるのか?―恋と愛情と性欲の脳科学

いや...そもそもなんで、"落ちる"なんでしょうかね?
恋に昇るでもいいのでは...? "恋昇り"は...?
科学的に分析されたら、恋なんてできやしない...。
でも、ちょっとだけ気になる...。
恋をとめないで! by COMPLEX... 昔、カラオケでよく歌ったなぁ。
 
ザガットサーベイ 2006 東京のレストラン 2006年度版

ザガットサーベイ 2006 東京のレストラン 2006年度版

レストランガイドといえば、ザガットサーベイ
大幅に改訂のため(版元談)、2005年度版を飛ばして、ようやく発売。
果たして、しがない書店員がこの本を必要とする日は訪れるのでしょうか...。

「ザガットサーベイ 東京のレストラン」2006年度版

 

smart特別編集 STUSSY (e mook)

smart特別編集 STUSSY (e mook)

なつかしい...とか言って眺めてみれば、今観てもかっこいいのがある!
中学から高校にかけての自分にとって、この"ロゴ"は特別な存在だった。
上京したら、ステューシー買うぞ〜!と意気込んでたっけなぁ。
お上りさんの買い物下手で、サイズ変なの買ってしまって、自己嫌悪...。
そのロゴばかり雁字搦めにされていた若き日々から、
斬新なプリントとの出逢いでファッションの奥深さを知り、
その後、藤原ヒロシが紹介してたりして、また惚れ直して...。
今じゃあ、古着屋に行くと、凄い値段で置いてたりするし。
なんでしょうね...妙な感傷。

Stussy International Home

微妙にロゴが変わってるんだな...。
 
(略式)
私たちのお弁当 (クウネルの本) こちら本の探偵です (ちくま文庫) 寺山修司幻想劇集 (平凡社ライブラリー)
日本「霊能者」列伝 (別冊宝島) 新版 スパイ・ブック
 
 

*1:未読なのでもしかしたらあるかもしれないです。