朝、外へ出てみれば、横なぐりの雨。
これは... と、すかさずバス停へ。
普段乗らないことは関係なく、それは凄い混み様だった。
天気以上に困ったことが...
乗車賃二百円のところ、
財布には、小銭が百数十円しかなく、残りは一万円札...(汗)
すいません...と、札を出すと、
「アァ カエリノルトキハラッテ」と言われた。
意味が分からず、聞き返すと、同じことを言われて、
後がつかえていたので、そのまま乗り過ごした。
駅に着き、客が降りて一段落してから、
さっきの支払いをとまた万札を出すと、
「アァ ダカラ カエリノルトキニハラッテ」と言われて、
かえりとは?と問うと、
「いやかえりにまたのるでしょそんときにはらって」と言うではないですか。
吃驚。
帰りは乗らないですよ、普段バス乗らないですからと、苦笑いを返すと、
「じゃあ次乗った時に払って」と、
無表情な運転手は、終始、ぶっきらぼうに言い放った。
 
あのバスは、彼の王国であったのだ。
王がそう宣うのでは、従うしかないであろう。
そういう訳で、無銭乗車。
いつかのバスの仇が、バスの恩で返ってきた...。