これでまたいくつか失ってしまうのかもしれないな。
でもそれはきっとあったような気がしていただけだ。
そんなものを僕はたくさん持ち過ぎているんだ。
まずは、模倣から始めてみればいい。
って...誰か言っていたよな。
そういや、"雲のジューザ"っていたよなぁ。
彼等のなかで、あいつだけには凄く惹かれた。
結局、行き着くところが決まっているのなら、
好きなようにやるだけ...とか、翳めながら、
六月は終わって。
 

母の置土産...?


起抜け、ベランダに出てみれば、ちょこりと。
さて、なんて花だろうか。
なんだかこれがあるだけでも生活が変わりそうだ...。
  
 

a day in the life

 
コトの発端は、昨日、母がジャスコで大きな買物をしてきたことに始まります。
ジャスコというのは、
下妻物語』でも大々的にフューチャーされていた、
知る人ぞ知る伝説のショッピングセンターです。
大きな買物というのは、どうやら荷物に詰込もうとしている
二着のスーツ一式のようで、七〜八万ほど払ったそうです。
たくさんのレシートの中から、スタンプの押された件の分を見つけ出し、
これで明日から20回くらい福引ができるんだって!と、僕に寄越しました。
母は翌日の早朝に帰島してしまうので、替わりに息子が行くことになりました。
正直、まったく乗気ではありませんでしたが、
「せっかくだから」という母のための一仕事のようなものでした。
軽く十年以上は入った憶えがないジャスコまで...
ちょうど社長から近くなんだから見てこいと突っつかれていた、
日販の店売*1も同じ通り沿いにあることを偶然にもつい昨日知ったので、
結局は、どちらもついでのような気分で、
ポタリングがてら葛西橋通りをのんびり走ってゆきました。
まずお目当てのジャスコへ到着。景観はいつぞやの朧げな記憶とも相違無し。
平日の午後とは想えないほどの混み様で、
半袖シャツに短パンを履いた無精髭の兄ちゃんらしき類は、
僕一人だけでしたので、すこしだけ気恥ずかしくなりました。
抽選界が催されている四階まで、入ってすぐのパン屋以外には、
脇目も振らずに昇ってゆきました。
最近はなんだか調子が良いのでそれほど息苦しくも感じませんでしたが、
やはりこういった盛り場に独りで立っていると落ち着かないものでした。
とっとと終わらせようとやっつけ仕事な特設台で係の人にレシートを渡すと、
役員風情のご老体がやたらと慌てふためくので、
なんだかこちらまで大層なことをしでかしたかのような気分になり、
そわそわしてしまいました。
ニッ、ニジュウサンカイです!と促されて、
テイク一途イージー、景品に目を奪われることもなく、
係の女性にリードされながら回し廻して23回。
その間、鐘鳴らさなきゃ!ああまた出た!てな具合に、
そりゃあもう大騒ぎさ。
ようやく玉を出し切っても特に感慨深くもすっきりすることもなく、
さてなにが当たったのやらと抑えめに問うてみれば、
なんと二等が当たりましたおめでとうございます!と祝されました。
その瞬間、過った絵は大型テレビジョンやら海外旅行やら...
それでもすぐに打ち消されましたけどね。
そこはジャスコという店柄...というのは失礼でしょうが、
輝かしいはずの二等の景品五種を目にして生まれたのは、嫌な汗...。
だって欲しいものないんだもん...。
むしろ、三等のちょっと出来の良さそうな扇風機が欲しかったぁ!
これなら迷わず飛びついたのに...テレビでよく観るように、
三等でいいので替えてもらえませんかなんて言えなかったあぁ。
言える雰囲気じゃなかったあぁ...
三十路到達の課題の一つとして、
そういった雰囲気をどんどん壊していけるようになりたいものですね。
溜息深く、想わず、母の携帯に電話。
今ダントウ*2にいるけどどうしたのフムフム...
予想通り、やはり特に欲しい物はなく、
終いにはいいじゃんキーボードなんてと他人事。
迷った末に、最初から脳裏にアンパイとして浮かんでいた
空気清浄機を選ぶことにしました。
そう告げると、予想以上に大きなダンボールを運び出してきて、
持ち帰るのが当たり前かのように、豪快に持ち手をつけ始め、
間もなくどうぞ!おめでとうございます!と手渡された。
ちなみに他は、四等の千円分商品券、
スナック菓子、ジュース類から五個まで選ぶ権利、
ポケットティッシュか飴玉を16個選ぶ権利。
さっそく、商品券は半袖ワイシャツの足しにして、ちょっとリフレッシュ。
とぼとぼ帰路につこうかと重たい荷物を抱え自転車に戻ると、
9回はおまえに任せるはずだったのに...!
荷台で結わえて帰るはずだった頼みの100円ゴムロープが、
もう数日前からちぎれていることにようやく気がつきました。
蒸し暑くもどんよりとした空の下、
独り途方もない荒地へ放り出されたような気分。
これではとてもじゃないが日販店売なんて寄る気にはなれませんでした。
すいませんでした社長...次こそは次こそは...。
しょうがなくまた店内へ戻り、サービスカウンターの店員さんに、
大きなダンボールを見せて、結わえるゴムロープのようなものが欲しいと訴えると、
売場はここじゃないので...と、気を利かせてくれて、
よく家庭で一つは見かけるであろう白い繊維状の巻き取り式の紐を、
充分すぎるほどたっぷり分けてくれた。
一言、上の福引で当たったんですよ...と呟くと、
そりゃあまた大騒ぎさ...。
せっかくの恩だけれども、頂いた時点で不安に感じていた通り、
この繊細な紐で幼稚園児大はある大きなダンボールを結わえる技術を、
自分は持ち合わせておらず、また振り出しに。
カゴに入れっ放してあったちぎれたゴムロープを見やれば、
結び目を繋ぎ合わせればまだなんとか使えそうな気がして、
むしろその方が断然良いように想えてきてしゃかりきコロンブス。
かなり危なっかしい様であるけれど、なんとか無理矢理に結わえることに成功しました。
ようやく発車してみればいきなり横に倒れ転げてしまい、
置いて帰ってやろうかぐらいにうんざりしながらもう一度しっかり結わえて、
再びたらたら走り出しました。
アパートの入口まで来て気を抜いた訳ではないのだけれど、
詰めが甘かったのか、最後の最後で横倒しにしてしまい、
自転車のストッパーが容赦なく箱を突き破り、
平手チョップ大の穴を開けてしまったけれど、
これで商品価値が下がることもないだろう...
箱をよく見てみれば、棚卸しの札が貼られたままで、
売価合計29,800円とありました。
流石に高いなぁと初めてこの荷物に感情が寄り添った瞬間でした。
さて、この景品いったいどうしたものか...
我家の狭い六畳間ではもう置く余裕がなく空ける気もないので、
目下のところ何処かの何方かに売り払って差し上げようと、思案中であります。
ちなみに、愚妹に一万円で高級空気洗浄機を購入しないか?と持ちかけたところ、
素直な自分は福引で当てたことも黙っておれずに付け加えたためか、
案の定いくら心の広い妹でも相手にしてはくれませんでした。
しばらくは玄関が狭苦しい日々を過ごさねばなりません。
 
 

*1:日版 東京ブックセンター : http://www.nippan.co.jp/map/tokyo_bc.html

*2:墓地のことなんですね。