しがない書店員、本を紹介してみる。

 

ひとりの本―もしもこの世にひとりぼっちになったら

ひとりの本―もしもこの世にひとりぼっちになったら

 「ひとりで そっと、見てください。
  あの頃の 自分に出会えます。」
"ひとり"ってなんだろう?
もし自分が、「アローンマシーン」に入ったとしても、
結局いずれは、こどもたちと同じ気持ちで同じ言葉を残すような気がする。
暗闇というのは、不思議なものです。
巻末の江國香織のエッセイに共感。
この人の、冷めてるんだか温かいんだかわからない雰囲気が好きだなぁ。
"ひとり"の方がいいなぁと想うことばかりだし、
"ひとり"じゃないとわからないことも多いけど、
今の自分はやっぱり、"ふたり"ですることや、
"みんな"でしたことの方が、いいもんだと想っています。

メリーゴーランド (ほんとにいいよなぁ。)

 

アンデルセン3つの愛の物語 (Books Pooka)

アンデルセン3つの愛の物語 (Books Pooka)

アンデルセン生誕200年記念で、たくさん本が出ていますね。
これは、絵本工房Pookaより届けられた「大人のためのアンデルセン」。
あの有名な3つのおはなしを、個人的にも好きな三人のイラストレーターが絵をつけて、
新たな物語として生まれ変わりました。
高校の同級生らしい(!)上條さんによる、アンデルセン自身に関する解説では、
知られざる姿を見つけて、強い親近感を持ってしまいました...。
「絵本」の素晴らしさを改めて教えてくれる、三編。
 
黄色い雨

黄色い雨

 「この小説を読むことで、あなたの世界は全てが変わってしまうだろう。」
柴田元幸絶賛。初版は1988年。
スペイン生まれで、元々は詩人として出発し名を馳せた彼は、
「詩は、祈りのようなものだ」と感じていて、
やがて、「祈りに似たような想いを散文でも表現できるようになった」ので、
小説、エッセイなどを書くに至った。
あとがきの追記に記された、著者の人柄が好く、
「文学に対する批評の一切は無駄だ」といったような姿勢に感動。
これも、装幀に惹かれて手に取ったのだが、
文章の配置も、ちょっと変わっていて面白いです。
評論や批評からうまく逃げて、素晴らしさをうまく伝えたい。
 
 「夜があの男のために、とどまっている。」
 
絵本からうまれたおいしいレシピ2~絵本とお菓子の幸せな関係~ (emook)

絵本からうまれたおいしいレシピ2~絵本とお菓子の幸せな関係~ (emook)

大好評につき、もう第二弾!!はやッ!
前回の、夢にまで見た方も多いであろう(笑)
"ぐりとぐらのパンケーキ"につづいて、今回もぐりぐらレシピあり。
ぐりぐらキッシュ、ぐりぐらサラダ、ぐりぐらサンドイッチ...
喰いたい。
今回の表紙は、『ちびくろ・さんぼ』のホットケーキ!
天井まで届きそうな...164個だったっけ?
喰いたい。
ジャッキーのパンやさん―くまのがっこう (PICT.BOOK)』からはカボチャパン!でかい!
喰いたい。
おだんごぱん―ロシアの昔話 (日本傑作絵本シリーズ)』って懐かしいなぁ。
昔の埋もれてた記憶が掘り出されて、ぞくっとした。
喰いたい。
"おうちで絵本カフェ!"とか... いいなぁ。
こんな嫁さん欲しいなぁ(涙)

絵本からうまれたおいしいレシピ ?絵本とお菓子の幸せな関係? (e‐MOOK)

 

SUNDAY RABBIT

SUNDAY RABBIT

愛らしい写真と、過去形で結ばれる文章がせつない「ウサギたちのこと」
著者による、ウサギをモチーフにした、どこか寂しげな雰囲気もある作品集。
海外で集めたラビットグッズの数々。
そして、どこか『アンジュール―ある犬の物語』を想起させる鉛筆画。
ウサギ好きにはもちろん、なにげなく手に取って眺めていると、
いつのまにかのめり込んでしまう、素敵な本。

RARI YOSHIO

 

青春の正体

青春の正体

カリフォルニアの青いバカ (河出文庫)』という題名の曲を、
"大島渚"という名のバンドで演奏していた当時のみうらじゅんを、
中坊だった自分は、まったく理解できなかった。
サブカルなんて言葉じゃ追いつけない、
"無敵の青春野郎"が改めて贈る、所信表明。
本書を手に取ったあなたも、無敵とまではいかないまでも、
少なからず青春を卒業できない人...ですよね?
僕なんてもう、タイトルだけで唸ってしまいました(笑)
 
吉田カバン完全読本 (エイムック (1060))

吉田カバン完全読本 (エイムック (1060))

入荷即売り切れで、ようやく重版が入ってきた。
錚々たるメンツからのお祝いの言葉に始まり、
70年の歴史を振り返ると共に、現在の膨大なカタログを網羅した決定版。
想えば、高校卒業するだかしないだかくらいに、
TANKERのショルダーバッグを買ったのが最初で、
それからちょこちょこ浮気しながらも、お世話になってきた。
自分が"吉田カバン"を知り始めた時は、
あの感触が衝撃的だったPORTER(TANKER)と、
×印のロゴが渋いLINERと、
さらに渋すぎて持ちようがなかったLUGGAGE LABELくらいしか、
無かったんじゃないの?くらいなはずだったのに、
今じゃあ凄いことになってる... しかもみな、クオリティが高くて、
見れば見るほど、欲しくなってくる...。
ちなみに今使用しているのは、TENSIONの2WAYブリーフケースです。

吉田カバン

 
(略式)
沼地のある森を抜けて 箪笥のなか あなたの体も危ない!―糖尿病1600万人を救う魔法の杖 脱力の人