しがない書店員が手に取った気になる本...デラックス。

 

今日、開店してからしばらく棚の整理をしていたら、
俳句・短歌の棚に、この本は一冊だけ挿してあった。
その背表紙、
若さとはこんな寂しい春なのか
ひさしぶりに、自分のなかでなにか弾けたような壊れたような...
とにかくその本を抜き出してみれば、
住宅顕信(すみたくけんしん)読本』とある。
驚いたのは、帯に並んだ執筆陣。
辻仁成×香山リカの対談を始めに、
石井聰亙佐野史郎友川かずき(!)、穂村弘等。
おいおいなんだこれ...!?
名前は知っているけど、自由律俳人だったことは、
いつか目にしたような憶えもあるが、すっかり忘れていた。
しかも十五年前に25歳で亡くなった...?
そんな最近の人だったのか。
気になるところを読んでみた。
結果、午前中は、この本で胸いっぱいになってしまった。
本当に久しぶりに、刺激を受け創作意欲みたいな衝動が起こった。
とにかくこの本、この人、この俳句をもっともっともっとと。
なにかが変わるような気がしたよ。まだ若いな!(笑)
 
原寸美術館 画家の手もとに迫る

原寸美術館 画家の手もとに迫る

雨が降り出して、商売あがったりだぜ...。
暇を持て余すならと、気になっていた豪華な本を開いてみれば...
これはしびれた!!!!!
絵が好きとか、興味があるとかいう方には、ぜひ観てほしいです。
"できれば文化的なイメージを捨て、歴史観によった知識を忘れ、
真っ白なキャンバスを前にする思いで、細部をたっぷり見つめてほしい。"と
はじめにある通り、とにかく"観て"ください。
たとえば、PEARLS BEFORE SWINEの1st(One Nation Underground)ジャケでお馴染み?の
ヒエロニムス・ボス『快楽の園』の右部分の「地獄」
この悪夢世界の細部がこんなになっていたなんて...!
モネ『睡蓮』が、なんじゃこれ?とか
ゴッホ『星月夜』の想わず吸い込まれそうになる壮絶さや、
ワイエスクリスティーナの世界』の信じられない繊細さ...。
もうとにかく唸ってばかり...。流石に高い本だけど、面白すぎる。
大型書店さんなら置いてあると想いますので、観てみてください。
この企画、そしてこの成果、本当に素晴らしいと想います。
 
植草甚一スタイル (コロナ・ブックス (118))

植草甚一スタイル (コロナ・ブックス (118))

いずれは、踏み入る定めのような気になってからはや数年...。
著作物は数多くあれども、なにから手をつけて良いのかわからず、
入門編のごとき本は、プレミアばかりだった日々も、これでお〜さ〜ら〜ば〜。
この本のおかげで、なかなか知り得なかったJ.Jの由来もわかったし、
川本三郎氏曰く、
"活字のなかの散歩者"って
ホントに素敵だなぁ。限度はあるが、こんな大人になりたいっすよ。
今で言うと...タモさん?沼田元氣伯父さん?
ジャズとミステリーにはちと疎い自分ですが、
好きなものは人それぞれですからね。
「すべての道は古本屋に通ず」ってのと、
「表紙や装釘に感じてしまったら買っておいた方がいいようです」って
もう呪詛のように沁み憑いちゃってます...。
 
竹久夢二のおしゃれ読本 (らんぷの本)

竹久夢二のおしゃれ読本 (らんぷの本)

"モダン"をテーマに乙女心や少年心をくすぐり続ける、らんぷの本シリーズ。
これが揃っている本屋は粋ですねぇ。
今回は、"モダン"といえばこの人、夢二。
もうたくさん夢二本は出ているけども、毎回楽しいんですよね(笑)
本の内容としては、ホントにおしゃれ指南書な訳で、
着物から洋服までスタイル別に、夢二の絵がカラーでふんだんに使われてたり、
夢二のおしゃれアドバイスまであったりして、やっぱり楽しめます!
なぜだか夢二の書く女性には、惹かれてしまう。
夢二 [DVD]
去年まで店にいたNさん(観てますか〜!?)に薦めてもらった
鈴木清順監督『夢二 [DVD]』に出演した宮崎ますみは、
実写としてはけっこうありかな。大目に見てですが。
ただ...やっぱり浮かばないよなぁ。
洋服の絵ってあんまり馴染みがなかったので興味深かった。
着物よりも、どこか気怠いセクシィな印象でした。
 
旭山動物園の奇跡

旭山動物園の奇跡

そして...ペンギンが空を飛んでいる...!
話題の動物園。その奇跡の軌跡。帯には上野動物園長の熱いコメント。
動物園,,,まったく行った事ないや。
ペンギンがあんなに近くで観れるなら、
北海道も遠くないか...。
 
 
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あ〜バカみたいに書いたなぁ...まぁバカだから書けるんだよな。
とにかく、まぁ、おすすめなんです。